◆唐織宝尽袋帯

昔当店で販売した唐織宝尽文袋帯。

宝尽袋帯①


宝尽とは、文字通り宝物を並べた文様の事で、縁起の良い吉祥模様と云われています。

古くは中国の元・明代の青花や釉裏紅にも見られる文様です。


日本では「如意」「宝珠」「宝鑰」「小槌」「金嚢」「隠れ蓑」「隠れ笠」「丁子」「花輪違」「金函」「砂金袋」「巻物」などで構成されていますが、画像の様に上記の文様を基本にしながら「鶴」や「珊瑚」等も入ることがあります。他にも七宝文や霊芝文など様々なパターンがあります。

宝尽袋帯③


唐織とは、元々は中国から日本の輸入品です。時の将軍、足利義政の頃、武家の作法や心得記した書物「宗五大艸紙(そうごだいそうし)」に登場します。

 
日本で唐織が織られるようになったのは元亀年間(1570~1573年)前後と云われます。織田信長の時代、安土桃山時代ですね。


桃山時代でも貴重・高級品とされ、秀吉の晩年においても唐織の着物は上級武家間の贈答品とされていたとの記録も残っています。上杉謙信も胴服を所持していました。


ようやく庶民の方にも出始めたのは江戸時代になってからです。
 

唐織はふわっとした柔らかい感じがその特徴で、気品と風格のある個人的にも大好きな織物です。


画像の帯を買われたお客様も大変気に入り、大切になさっています。


唐織はその織り方の性質上、着付けをする時には指輪や時計は外すようにして下さい。引っかけやすいのです。

宝尽袋帯②


今回の依頼は引っかけてしまった帯の直しです。直した画像はありませんが綺麗になりました。


当店ではこんな唐織の帯や、帯の直しも承っております。


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◆オリジナル羽織紐(紳士用)

紳士用の羽織紐で「何か面白いものはないか?」ということで探し続けておりましたが、なかなか気に入るものが有りません。

ないなら作るかということで、一点ものの羽織紐を製作しました。

羽織紐①

それがこの画像のもの。

中心部の金色の物は「五鈷杵(ごこしょ)」と呼ばれるものです。

密教で用いられる法具です。

ただし、実際に使われる法具はもっと大きい物ですが、これはお守り用で作られたものでしょう。日本の物ではなくチベット製です。

羽織紐②

たまたまこの五鈷杵を手に入れたので、羽織紐に丁度いいと思い製作しました。

当店ではこんなちょっと変わった物もあります。




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◆羅着尺を羽織に・・・。

「夏に羽織れるような薄手のコートはないですか?」

との問い合わせにお勧めしたのが「羅(ら)」と呼ばれる織物の着尺。

着物として仕立てれば夏の着物になります。

お勧めしたものは相当薄手になりました。

文羅⑥

向かって右側の反物がそれ。

通常の着物(左)と比べればほぼ同じ長さながら、これだけ違うのです。


羅という織物は、絽や紗と言うもじり織の仲間ですが、そのどちらよりも透け感のある織り方です。


現在だとたまに帯などで見ます。着物は殆ど見かけません。

羅資料1


「日本の織物」によれば、本来は「あみ、鳥あみ」の意でしたが、転じてうす絹、ちぢみを意味するとあります。


その歴史は古く、漢代の遺跡から出土していることもあり、西暦紀元前後には始まっていたと考えられています。


日本では奈良県にある中宮寺に伝わる「天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)」の残闕にこの羅の生地が使われていることから、6世紀末頃には織られていたと云われています。


時代と共に衰微し、平安期には装束には使用されなかったこともあり、遺品はおろか文献にもその記述は少なくなります。


室町い時代に足利義政が熱田神宮に御神服を奉納していますが、技術の継承はあれど、奈良時代の精緻なそれとは全然違うそうです。

羅資料2

上の画像は東京国立博物館にある羅の幡の部分。奈良時代のものですが、何とも味わいのあるふわっとした織り方です。


文羅②

奈良時代の羅が復活したのは昭和になってから。当店で販売したその羅の着尺はそういう流れで完成したものの一つです。

文羅①

織り物ですので先に糸を染めて織っています。画像では伝わりにくいかもですが、大変軽く、美しい織物です。

文羅④

この着物にもなる羅の反物を、夏用の道中着に仕立てました。

紅葉屋ではこんな着物が好きで取り扱っております。





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◆着丈を直す。

当店での業務内容の一つをご紹介。


叔母様から頂いた着物(小紋)を気に入ったというお客様。

大変手の込んだ染めの小紋です。

しかし、着丈がかなり短く、そのままでは着れません。


そこで着物の胴の部分にハサミを入れ、適当な布を足すことにしました。

着丈直し


一見すると「えっ?」と思いますが、着てしまうと白い部分は帯で隠れるようになっています。


着丈直し②


裏側はこんな感じ。


これで着丈は問題なく着れるようになりました。他の寸法は丁度良かったのでそのままです。


当店ではこんな注文も承っています。


※見積もりは無料です。



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プロフィール

もみじ

Author:もみじ
名古屋市西区で着物屋を営んでいます。
主に着物(仕事)を通じた独り言です。

お着物のことなら何でもご相談下さいませ。

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