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◆羅着尺を羽織に・・・。

「夏に羽織れるような薄手のコートはないですか?」

との問い合わせにお勧めしたのが「羅(ら)」と呼ばれる織物の着尺。

着物として仕立てれば夏の着物になります。

お勧めしたものは相当薄手になりました。

文羅⑥

向かって右側の反物がそれ。

通常の着物(左)と比べればほぼ同じ長さながら、これだけ違うのです。


羅という織物は、絽や紗と言うもじり織の仲間ですが、そのどちらよりも透け感のある織り方です。


現在だとたまに帯などで見ます。着物は殆ど見かけません。

羅資料1


「日本の織物」によれば、本来は「あみ、鳥あみ」の意でしたが、転じてうす絹、ちぢみを意味するとあります。


その歴史は古く、漢代の遺跡から出土していることもあり、西暦紀元前後には始まっていたと考えられています。


日本では奈良県にある中宮寺に伝わる「天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)」の残闕にこの羅の生地が使われていることから、6世紀末頃には織られていたと云われています。


時代と共に衰微し、平安期には装束には使用されなかったこともあり、遺品はおろか文献にもその記述は少なくなります。


室町い時代に足利義政が熱田神宮に御神服を奉納していますが、技術の継承はあれど、奈良時代の精緻なそれとは全然違うそうです。

羅資料2

上の画像は東京国立博物館にある羅の幡の部分。奈良時代のものですが、何とも味わいのあるふわっとした織り方です。


文羅②

奈良時代の羅が復活したのは昭和になってから。当店で販売したその羅の着尺はそういう流れで完成したものの一つです。

文羅①

織り物ですので先に糸を染めて織っています。画像では伝わりにくいかもですが、大変軽く、美しい織物です。

文羅④

この着物にもなる羅の反物を、夏用の道中着に仕立てました。

紅葉屋ではこんな着物が好きで取り扱っております。





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Tag:文化財復元小袖(当店の着物)  comment:0 

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もみじ

Author:もみじ
名古屋市西区で着物屋を営んでいます。
主に着物(仕事)を通じた独り言です。

お着物のことなら何でもご相談下さいませ。

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