◆八卦の盆

今回は茶道具関係のものをご紹介。
 
当店で販売しています。


丸いお盆で漆塗りのものです。直径は23センチあります。

八卦お盆螺鈿②

面白いのは縁に円を描くように八卦(はっけ)と呼ばれる装飾が施してあることです。

「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の八卦です。


八卦とは易(えき)学の用語。
 
 
陰爻(こう)と陽爻とを3本重ねることによって作られた8種類のパターンがあります。すなわち、
 
 
☰乾(けん),☱兌(だ),☲離(り),☳震(しん),☴巽(そん),☵坎(かん),☶艮(ごん),☷坤(こん)の八つです。
 
 
これらはそれぞれ,天,沢,火,雷,風,水,山,地を象徴します。


三国志に登場する諸葛孔明は、奇門遁甲という不思議な術を駆使しましたが、これにも八卦の図像は見て取れます。


やがてこのような思想(道教)は日本に入り、陰陽道になりました。
 
 
やがて茶道の中にも陰陽道は入り、この八卦の考え方も取り込まれました。


押切形部分②

例えばこちら。炭(火)があしらわれていますが、この炭をどけると・・・

押切形部分①

☵坎(かん)の形に灰に描かれています。☵は水を表します。火と水の関係です。これは陰陽となりますが、日本においては古事記にも火と水の力の関係が出てくるので、ひょっとしたらそれも含まれているのかもしれません。
 

因みにこの灰の形(中央が凹んでいる)を押切形というそうです。


私が住んでいる地域は古くは押切村と呼ばれていました。名古屋城下最大の謎、空白地域です。押切村はどうも陰陽師が多くし住んでいたと伝え聞いておりますので、案外この押切形という呼び名は、ここが発生かもしれません。
 
 
話を戻しましょう。このお盆、大変良く出来ていて螺鈿が施されています。貝の内側の光沢部分を薄く剥がし、貼り付けてあります。
 
八卦お盆螺鈿①
 
大き目のお盆ですので菓子器にはなりませんが、汲み出し盆にはピッタリですし、床の花器の下にこれを敷いてもいいでしょう。

八卦というアイデア次第では如何様にも使える模様ですから、面白い茶会になります。


八卦お盆溜塗②
  
他にも同寸で、漆の塗り方を変えたものもあります。

こちらは八卦の部分が赤い漆になっています。

八卦お盆溜塗①

大変面白いお盆です。紅葉屋ではこんなお盆も販売しております。


※紅葉屋呉服店はこちら





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