◆蓬莱飾り

当店では着物だけではなく、茶道具関係も扱っております。


今回ご紹介するのは掛け軸です。


蓬莱飾り④

これは「蓬莱飾(ほうらいかざり)」の絵の掛け軸です。丁寧かつ細かい所まで画かれています。迫力もありますね。素晴らしいです。


蓬莱とは古代中国の神仙思想に登場する理想郷。仙人が住むという場所です。


蓬莱飾りはお正月に用いる飾り物のことで、三方の上に鏡餅や干し柿、海老、星鮑などを用います。


当初は食べていたのでしょうが、やがて飾り物という意味合いが強くなり、実物の食材ではなく画像のような掛軸として飾る様にもなっていったようです。


大変達筆で素晴らしい絵蓬莱の掛軸です。


本来、正月に用いる鏡餅や、蓬莱飾りは床の間に設置します。


床の間の床とは、本来は仏壇を置いたり、神様を呼ぶための場所だったようです。


仏壇は先祖霊を祭る、あるいは呼ぶための祭壇ですが、鏡餅や蓬莱飾りは神を呼ぶ依代という意味があります。


画像の掛軸はおめでたい食材と、図案を用いています。


上から見てみましょう。

蓬莱飾り①

扇に画かれた太陽と鶴です。太陽は天照大神を表します。日本を代表する神様ですね。


鶴が一羽います。通常、おめでた柄で鶴を用いる場合、対で画きます。阿吽です。


口を開けている方が「阿」、閉じている方が「吽」です。


一羽で画く時は「阿」の方を描きます。福を呼び込むために口が開いているのです。


蓬莱飾り③

梅・松・干し柿です。少し切れてますが、笹もあります。松竹梅ですね。作者の意図かは分かりませんが、上から松・竹・梅ではなく、梅を最初に持ってきたのは理屈にあうと思います。神道では珠振りという重ねた手を上下に振る所作がありますが、上で終わると良いとされるからです。緑の葉っぱはなんでしょうか。ゆずりは?

蓬莱飾り②

こちらは熨斗鮑(のしあわび)、御幣(ごへい)、稲穂ですね。

熨斗とは下記画像の、こういうものが有名です。

のし

赤丸部分ですね。実はこれ、時代と共に簡略化されましたが本来の姿は、乾燥させ、ひも状にしたは鮑でした。鮑は天皇に献上した高級品であり、古代では祭祀にも用いられました。ひも状にしたのは長生きとかという意味や、貴重品なので細く長くして大事に食べたなどの説があります。


稲穂は大切な食糧源であり、稲玉(いなだま)を表します。

蓬莱飾り④

稲玉は転じて稲荷神でもあります。稲荷はお米の精霊という面もあります。


ぱっと見て気付きましたが、この蓬莱飾りの掛軸は、神様に奉納する食材、縁起の良い植物で形作られた人形(ひとがた)です。


つまり、この掛軸(蓬莱飾りも)は、これを掛ける人が信仰している神を降ろす、依代という意味があるのです。


先祖神や地域の氏神様、天照大神など、ありとあらゆる神々を(その気になれば)家に呼び、感謝をしてお祭りごとが出来るのです。その際は別途三方を用意し、何かお供え物をすると良いでしょう。


先祖や地域の神々、自分の信仰する神様など、こういった神様との遊ぶ気持ち、感謝する気持ちは政(まつりごと)となります。祭りごとをすることは、ひいては家の繁栄を意味します。現在の日本人では、こういった個人で行う政をしなくなりました。寂しいことですが、ある意味政を楽しめる人は人生にいて神々を味方につけることが出来ると言えます。


大変素晴らしい掛軸です。当店ではこんなものも扱っております。





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Tag:掛け軸  comment:0 

◆振袖のお手入れ

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振袖のお手入れを賜りました。ありがとうございます。


当店で昔、販売した寛文小袖の復元振袖ですね。今見ても素晴らしいです。

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古さを感じないので、大切に保管しておけば、次の世代にも着れる柄の振袖かと思います。

併せて長襦袢のお手入れも賜りました。ありがとうございます。
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当店では着物のお手入れのご相談も承ります。


※紅葉屋呉服店はこちら



Tag:お手入れ  comment:0 

◆弁天箱の依頼

弁天箱をご注文頂いたお客様の箱が各種出来上がってきました。


これから中身、塗装仕上、箱書をして完成です。


何でも売っているアマゾンにもありません。箱一式と使い方をご伝授致します。


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当店は着物屋が本業ですが、中には変わったものも扱っております。


※紅葉屋呉服店はこちらまで


Tag:弁天箱  comment:0 

◆掛軸の表装

富岡鉄斎の版木から摺った宝船の画。


通称「なかきよの宝船」です。


当初、印刷かと思いましたが、プロの摺師が4度に分けて摺ったものです。濃淡の表現はどうしたのか。上手いです。


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掛軸にしようかと思いましたが、元々この版画、額装を想定しており、厚目の紙に摺られていました。


表装するには厚すぎるのです。そこで版画を半分に剥ぐことになりました。


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掛軸に表装したのが上の画像。大変立派になりました。


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必要最低限の線で表現されたかのような、幽玄的な宝船図です。


正月や、弁才天に因んだ茶会にすると面白そうです。


当店ではこんな注文も承っております。


紅葉屋呉服店はこちらまで


Tag:古美術・その他  comment:0 

◆若宮屏風追加分

若宮屏風、また追加分が納入されました。


お陰様で大好評注文受付中です。


限定品となります。まだ少しありますが、無くなり次第終了となります。


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置く場所がここが一番適しているので、似たような写真になりますが、別のお客様の分です。


若宮屏風とは当店オリジナルの商品となります。昔は金沢にあったようですが、もう無くなってしまいました。

それを復元したものです。


お部屋のインテリアとして、お家繁栄のお宝として、どちらでも使えます。


紅葉屋呉服店はこちらまで

Tag:若宮屏風  comment:0 

プロフィール

もみじ

Author:もみじ
名古屋市西区で着物屋を営んでいます。
主に着物(仕事)を通じた独り言です。

お着物のことなら何でもご相談下さいませ。

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